ふじみ野通信

ふじみ野通信13 アジアの平均寿命(7)・人口密度(9)・国民所得(7)の分析

 2009年の国連統計によると、世界の人口は約68億人、人口密度は平方キロ当たり50.2人である。地域別に見ると、平方キロ当たり、アジア129.3人、アフリカ33.2人、ヨーロッパ31.6人、北アメリカ22.1人、南アメリカ21.8人、オセアニア4.1 人である。
 
 人口でいえば、世界の60%がアジアに住んでいる。以下、アフリカ14.7%、ヨーロッパ10.2%、北アメリカ7.3%、南アメリカ5.56%、オセアニア0.4%の構成比である。

 では、面積で見るとどうであろうか。

 世界の総面積は、1億3629万1千平方キロ。このうちアジアは3197万2千平方キロ、率にして23.4%。アフリカは3032万8千平方キロ、率にして22.2%。以下、ヨーロッパ2313万9千平方キロ、16.9%。北アメリカ2450万3千平方キロ、17.9%。南アメリカ1783万4千平方キロ、13%。オセアニア851万5千平方キロ、6.2%である。
       
 確かに、人は広さを求めてこの歴史を生きてきたのではないであろう。それでは気候だろうか。沢山の食糧だろうか。其れとも心地よい住居だろうか。伝統或いは文化だろうか。また、これらのすべてを解決するかに思われるような黄金に結果されるようなものなのであろうか。

 いずれにしても、人類の誕生から数万年の間に、今日のような分布を作り出したのには違いないのである。したがって、この構成比は今後、いろいろな活動、経済活動や政治活動を通じて大きく変わっていくであろう。例えば、リーマンショック以後の企業活動は諸国の国民所得を年ごとに変えていくであろうし、今現在でも既に2011年現在の姿は変わっている筈である。それが今後、年を追ってどう変わっていくか興味の尽きないところである。

 此処で取り上げようとしている寿命は、基本的に人間の求めてきた一つの柱であることは間違いないであろう。しかし、それが人口密度とどう関わってくるのか、また、国民所得と理論値としてどう相関するのか、それはわからない。が実績値としてみた場合には何事か浮きでてくるかもしれない、と言うのがこの項のテーマである。

(1)平均寿命60歳台のアジア 20カ国

国名         平均寿命  人口密度  国民所得      
1. アフガニスタン    43.6才   43.1人  345ドル    
2. イェーメン      62.5才   44.6人  870ドル
3. イラク        67.8才   70.1人  2,406ドル
4. インド        63.4才   364.4人  950ドル   
5. ウズベキスタン    67.6才   61.4人   730ドル 
6. カザフスタン     64.9才 5.7人 5,020ドル
7. カンボジア      60.6才 81.7人 550ドル
8. キルギス       67.6才 27.4人 610ドル
9. タイ         68.7才 132.人 3,400ドル
10. タジキスタン     66.4才 48.5人 460ドル
11. 北朝鮮        67.1才 198.2人 617ドル
12. トルクメニスタン   64.6才 10.4人 1,374ドル
13. ネパール       66.3才 199.2人 350ドル
14. パキスタン      66.2才 227.1人 860ドル
15. バングラデッシュ   65.7才 1,126人 470ドル
16. 東チモール      60.7才 72.6人 1,570ドル
17. ブータン       65.7才 18.1人 1,770ドル
18. ミャンマー      61.2才 73.9人 386ドル
19. モンゴル       66.2才 1.7人 1,290ドル
20. ラオス        64.2才   26.6人 630ドル

・平均寿命は2007年、人口密度は2009年、一人当たり国民所得は2007年現在。以下同じ

・平均寿命60才台の国20カ国のうちで、国民所得が1000ドルを超えている国はイラク・カザフスタン・タイ・トルクミニスタン・東チモール・プータン・モンゴルの7カ国である。人口密度が100人を超えているのは、インド・タイ・北朝鮮・ネパール・パキスタンの5カ国である。この二つの分類にも、何れ解明できる要因が見つかるような気がするが、手元の資料のみでは不明である。

( 2 ) 人口密度 1000人超のアジア 4カ国 2特別区

        国名       平均寿命  人口密度  一人当たり国民所得
1. シンガポール 80.2才 6,718人 32,340㌦
2. バーレーン 75.6才 1,054.6人 17,390㌦
3. バングラデッシュ 65.7才 1,126人 470ドル
4. モルジブ 71.1才 1,030.0人 3,190ドル
5. 香港特別区 82.2才 6,390.4人 31,560ドル
6. マカオ特別区 84.4 才 19,852.6人 42,386ドル

・人口密度が1000人超の国で、平均寿命が70才以下の国はバングラデッシュのみである。国民所得が1000ドル未満の国もバングラデッシュのみである。此処には、ある種の特殊事情を認めざるを得ないかもしれない。また、特別区である香港・マカオ、そしてシンガポールの人口密度の高さと国民所得の高さと平均寿命の高さにも特殊な相関性が認められるかもしれない。マカオにいたっては、高寿命国とされている日本よりはるかに高い平均寿命である。これは単に偶然のもたらした平均値の相関性なのかどうか。

( 3 ) 国民所得 一人当たり1000ドルのアジア 34カ国

        国名 平均寿命 人口密度 一人当たり国民所得
1.  アゼルバイジャン 70才 101.9人 2,640ドル
2. アラブ首長国 77.3人 55.0人 41,031ドル
3. アルメニア 73.6才 103.6人 2,630ドル
4. イスラエル 80.7才 324.8人 22,170ドル
5. イラク 67.8才 70.1人 2,406ドル
6. イラン 71.2才 45.5人 3,540ドル
7. インドネシア 70.5才 123.6人 1,650ドル
8. オマーン 75.5才 9.1人 12,870ドル
9. カザフスタン 64.9才 5.7人 5,020ドル
10. カタール 75.5才 121.6人 72,795ドル
11. キプロス 79.6才 94.1人 24,940ドル
12. グルジア 71.6才 61.1人 2,120ドル
13. サウジアラビア 72.7才 11.9人 15,450ドル
14. シリア 74.1才 118.2人 1,780ドル
15. シンガポール 80.2才 6,718人 32,340ドル
16. スリランカ 74才 308.4人 1,540ドル
17. タイ 68.7才 132人 3,400ドル
18. 大韓国 79.2才 484.8人 19,730ドル
19. 中国 72.9才 142.1人 2,370ドル
20. トルクメニスタン 64.6才 10.4人 1,374ドル
21. トルコ 71.7才 95.4人 8,030ドル
22. 日本 82.7才 336.4人 37,790ドル
23. パレスチナ 73.3才 645.1人 1,290ドル
24. バーレーン 75.6才 1054.6人 17,390ドル
25. 東チモール 60.7才 72.2人 1,570ドル
26. フィリピン 71.6才 306.6人 1,620ドル
27. ブータン 65.7才 18.1人 1,770ドル
28. ブルネイ 77才 69.3人 26,740ドル
29. マレーシア 74.1才 83人 6,420ドル
30. モルジブ 71.1才 1,030人 3,190ドル
31. モンゴル 66.2人 1.7人 1,290ドル
32. ヨルダン 72.4才 70.6人 2,840ドル
33. レバノン 71.9才 404.1人 5,800ドル
34. クェート 77.5才 167人 38,420ドル
以上
上の区分、60才台の平均寿命、1000人以上の人口密度、国民一人当たり1000ドルの国民所得、の3つの基準の何れにも該当しなかった国はベトナム一国である。国民一人当たり所得が1000ドル以下の国々は、いずれも平均寿命は60才台であるが、ベトナムだけは74.5才である。また、平均寿命が70才以上の国々の一人当たり国民所得はいずれも1,000ドルを超えているがベトナムは770ドルである。人口密度も265.8人で決して低くはない。

人口密度が100人を超え、平均寿命が74.3才でありながら国民所得が1000ドルに達していないというのはベトナムの他に例をみないから、それがベトナム戦争であるかどうかは別にして、此処にはやはりある特殊事情を認めざるを得ないであろう。

2011.1.17 田沼

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by esapp | 2011-01-17 09:33